健康情報 個別記事
2014年03月03日

花粉症で『鼻水』と『鼻づまり』の違いは重要です。

『鼻水』『鼻づまり』の違いについてお話します。

私も耳鼻科でないため鼻水と鼻づまりの違いがあることは恥ずかしながら最近知りました。

それでは説明します。
『クシャミ・鼻水』
『鼻づまり』
を診断した上で治療方針が異なります。これは症状出現の機序が違うためです。

『クシャミと鼻水』の症状には『ヒスタミン』が関与しています。
花粉刺激に反応して鼻粘膜で放出される『ヒスタミン』は、鼻粘膜の三叉神経という神経の末端にあるヒスタミンH1レセプターに結合します。その刺激が三叉神経を介して脳のクシャミ中枢に送られ、クシャミが起きます。
鼻水も同様でです。三叉神経からの刺激が分泌中枢に達した後、アセチルコリンという伝達物質が鼻の分泌腺などが刺激し鼻水が分泌されます。

『鼻づまりは』ヒスタミンでなく、主に好酸球から産生される『ロイコトリエン』などの化学伝達物質が鼻粘膜血管に直接作用して起きます。
『ロイコトリエン』という化学伝達物質が、鼻の粘膜の血管をうっ血させたり、血管の透過性を亢進させて粘膜のむくみを起こすことで、粘膜が腫れて鼻腔が閉塞します。

このように発症機序が違うため薬も違ってきます。
『クシャミ・鼻水型』には主に『抗ヒスタミン作用のある薬』
『鼻づまり型』には『ロイコトリエン受容体拮抗薬』や『トロンボキサンA2受容体拮抗薬』

この2つの症状が混在している患者さんは、複数の薬剤の併用が必要となします。

これから花粉症本番になります。

どんな薬が自分の症状に合うのかこの知識を持って医師、薬剤師に相談しましょう。


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